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実家に物が多すぎて手がつけられないとき|進める順番

家財整理 公開 2026-09-19

実家に帰るたびに物が増えている。床が見えない部屋がある。本人は「片付ける」と言うが進まない。——この状態になると、家族は「どこから手をつければいいのか」で止まります。

この記事は、責めるためではなく、進めるための順番の話です。

この記事の要点
  • 本人の同意なく物を捨てると、関係が壊れて次が進まなくなる
  • 安全に関わる場所から手をつけると、合意が取りやすい
  • 費用は物量で決まるため、先に見積もりの基準を確認する
  • 行政の相談窓口がある自治体もある

まず、急に全部を捨てないでください

家族が良かれと思って一気に処分し、その後まったく協力が得られなくなる——これはよく起きます。本人にとっては、自分の物を勝手に処分されたという体験になるからです。

物が多い状態には、体力の低下、判断の負担、喪失の経験、片付け方が分からない、といった背景があることがあります。「だらしない」という話ではないことが多いです。

安全に関わるところから

合意が取りやすいのは、「捨てる」ではなく「危ない」という理由がある場所です。

  1. 玄関から居室、トイレ、風呂までの通り道。転倒と、救急車が入れるかに直結します
  2. 階段と廊下。足元に物がある、照明が暗い、手すりがない
  3. コンロの周り。紙や布が近くにある状態は火災の原因になります
  4. 暖房器具の周辺。同じ理由です
  5. ブレーカーと分電盤の前。物で塞がっていることがあります

ここだけ片付くと、生活の安全が上がり、次の話がしやすくなります。

「捨てる」以外の選択肢を先に見せる

本人が抵抗するのは、多くの場合「捨てられること」に対してです。次のような選択肢を先に示すと、話が進むことがあります。

  • 写真に撮って残す
  • 一部だけ残して、残りを手放す
  • 売れる物は売る(値段が付くと、手放す理由ができます)
  • 親族や知人に譲る
  • 一時的に別の場所に移す

特に、値段が付くかどうかを知ることは判断の材料になります。「捨てるのはもったいない」という気持ちに、具体的な答えが出るからです。

費用の考え方

片付けの費用は、物量と搬出条件で決まります。同じ間取りでも、物の量が2倍なら人数と車両が増えます。2階からの搬出、道が狭くて車を横付けできない、といった条件も効きます。

見積もりを取るときは、次を確認してください。

  • 人件費・車両費・処分費の内訳が分かれているか
  • 物量が想定より多かった場合、追加料金がどうなるか
  • 家庭ごみの処分について、市町村の許可または委託があるか
  • 買取がある場合、古物商許可があるか
  • 残す物と処分する物の確認方法

国民生活センターには、作業後に見積もりより高い金額を請求された、残すはずの物を処分されたという相談が寄せられています。作業には立ち会うか、立ち会えない場合は残す物の指示を書面で渡してください。

参考:国民生活センター:遺品整理を頼むときは、事業者選びは慎重に

関連:片付け業者の見積もりが2倍違うのはなぜか

一人で抱えない

親の家がこの状態にあることを、誰にも言えないまま何年も過ごしている方がいます。自治体によっては、福祉部門や環境部門に相談窓口があります。地域包括支援センターは、高齢者の生活全般の相談先です。

近隣から苦情が出ている、建物の安全に影響が出ているといった段階では、行政が関わることもあります。その前に相談しておくほうが、選択肢が多く残ります。

進め方のまとめ

  1. 安全に関わる場所から、理由を説明して始める
  2. 本人の同意が取れた範囲だけ進める
  3. 売れる物の価値を先に知る
  4. 複数社から見積もりを取り、内訳を確認する
  5. 一度で終わらせようとせず、回数を分ける

一日で終わらせる必要はありません。今年は玄関と廊下、来年は台所、という進め方でも構いません。止まっているよりは進んでいます。

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